tajimi Street
ギンギツネの私的なブログ
以前も書いたが、生コンのJIS規格では加水は厳禁とされている、強度が落ちるというのがその理由らしい。
しかし多くの現場で それは守られていないのが現実である。
理由は機材や施工技術が追いついていないのだ、なぜか設計士や監督は理想強度ばかり追い求める、それを送り出す生コン車やポンプ車が理想強度の生コンを送れない事を知らないのか?
まだ生コン車はいい、出ない事はないのだから、しかしポンプ車は可哀想、直径20センチ程のパイプの中を、水分の少ない粘土状の生コンを送るのである・・・・・中で詰まる・・・・・そのたびにパイプを外して 詰まりを取り又再開の繰り返し、私ら周りはそれをボーっと見ている事しか出来ない。
まずは理想強度の生コンを送り出せる機械の開発から始めないと、加水は無くならないであろう。
ある現場、私が着くと試験屋が待っていた、大きな現場では生コンの強度が正しいか検査する人が居るのだ。
一輪車を持って来て、一杯入れてくれと言うので、言われるとおりにする。
その横で現場の人達が 「おーい もう水入れていいか?」 と試験屋に聞いている・・・・・こんなの良いの? 目が点になる、普通 もっとコソコソと言うのかと思っていたが なんと大っぴらな事か、堂々と聞いている。
試験屋も渋々頷く、すると 「おーい 良いぞ 水入れてくれ」 と私に催促する、当然入れるしか選択は無い。
もうこうなると 何の為の検査か分からない。
次の現場、生コン車をポンプ車に着けると、ポンプ屋が有無を言わせず 勝手に何の断りも無く 私の生コン車を操作して水を入れ始めた・・・・・唖然・・・・・ 入れる入れる どんどん入れる、もうあきれ返る位入れている、私はただ呆然と見ているしか出来なかった、そして 「おう いいぞ 流してくれ」 と言い行ってしまった・・・・・まあいい 私は流すだけさ。
現場で施工しやすいように加水する人達、一方机の上で出来ない理想だけ追い求めている設計士、自分の検査だけ良ければ後は知らない検査屋、そしてそれらに何の抵抗も出来ない私。
もう何が正しいか分からないな。
しかし明日も来る、まあ ぼちぼちやりましょう。